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執筆者の写真love965

去る7月6日、金福童奨学金授与式の様子。

更新日:2020年6月9日


2017年度金福童奨学金の授与式を7月6日におこないました。金福童奨学金は、日本で高校無償化から排除されている朝鮮高校生たちを助けたいという日本軍「慰安婦」サバイバー金福童さんの意思を受けて、キボタネがおこなう委託事業です。奨学金は、金福童さんの全財産に加えて、金福童さんの意思に共鳴した韓国市民の募金を原資に給付されます(※日本の市民の募金はこの事業には使われません)。

7月6日におこなわれた授与式への出席を強く希望していた金福童さんは、残念ながら体調不良で来られず、代わりに「平和のウリチプ」で金福童さんと共に暮らす吉元玉さんがいらっしゃって生徒たちの熱い歓迎を受けました。 写真は吉元玉さんと生徒たちです。

第1回にあたる今回は、金福童さんがかつて大阪の朝鮮初中級学校や高級学校を訪れた縁から、給付対象を大阪朝鮮高校の生徒に絞って、2名に各25万円を給付しました。

7月6日におこなわれた授与式への出席を強く希望していた金福童さんは、残念ながら体調不良で来られず、代わりに「平和のウリチプ」で金福童さんと共に暮らす吉元玉さんがいらっしゃって生徒たちの熱い歓迎を受けました。また、挺対協から共同代表の尹美香さん、事務局長の梁路子さん、「平和のウリチプ」所長の孫ヨンミさんらが同行しました。

授与式では、キボタネ理事の庵逧(あんざこ)由香が金福童奨学金に込められた金福童さんと韓国市民の思いを伝え、選ばれた生徒たちの作文に表れた内容や選考理由等について説明しました。

そして、金福童さんの映像メッセージが流されました。

「日本の生徒の皆さん、こんにちは。遅くなりましたが、奨学金を渡すことになって、気持ちは複雑です。もっと早くしなければならなかったのに、日本との問題がまだ解決していなくて、遅くなってすみません。奨学金を渡すために私が行かなければならないのに、身体の具合が良くなくて代わりの人に映像を託すことになって恐縮です。どんなことがあっても挫折しないで、一生懸命に勉強してください。私が育った時代には国がありませんでした。日本に国を奪われて、国がありませんでしたが、皆さんには祖国があるじゃないですか。祖国があるから一生懸命に、よく育って、これから私たちの国が立派な国になるように、皆さんが力を合わせてくれたら嬉しいです。次の時には皆さんに会いに行きます。今回は本当に申し訳ありません。皆さんが力を十分に発揮できないのを見ると胸が痛みます。どんなことがあっても、同族同士で争ってはいけません。なんとしてでも互いに和合して、南北が統一して、戦争のない国、平和な国になって、お互いに往来し、お互いに支え合って、幸せに暮らせるように、皆さんが力を合わせなければなりません。皆さんが何としてでも統一を果たせるように、力を合わせて、一生懸命にたたかってくれるようお願いします。さようなら」

これを聞く生徒の目から止めどなく流れる涙が、金福童さんの思いが確実に伝わっていることを語っていました。奨学金授与証を渡した後、吉元玉さんから一言激励の言葉と小さな少女像をいただき、最後に生徒が流れる涙を拭きながら、感謝の言葉を述べました。

「『慰安婦』ハルモニたちと、またハルモニたちを支援する方たちの愛がたくさん、たくさん込められた奨学金をいただくことになり感激でいっぱいです。これを機に、これまで以上に勉学に励み、未だ解決されていない『慰安婦』問題をはじめ歴史を学ぶ姿勢を忘れずに、今後、誰よりも一生懸命に勉学に取り組みたいと思います。本当にありがとうございました」


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