【受付中】キボタネ連続講座2025 「戦後」80年って!?東アジアの視点で問う「戦後」80年
- キボタネ
- 4月4日
- 読了時間: 5分

「戦後」って何だ? アジアに「戦後」があったのか? 「戦後」とは、戦いが終わること。しかし私にとって戦いが終わったことはない。
--劉進慶「『戦後』なき東アジア・台湾に生きて」『前夜』9号、2006年秋より
日本が「戦後」を謳ってきた80年間、かつて日本が植民地にし侵略し支配した東アジアでは、戦いは終わりませんでした。それら戦いは明らかに日本による支配が根底にあって引き起こされたものであったにも関わらず、私たちはその歴史と責任から目をそらし、あたかも「戦いのない80年」があったかのように平然と語っているのではないでしょうか。
キボタネ連続講座2025では、日本軍性暴力被害者たちの「終わらない戦争」の時代を振り返ります。被害者たちが生きたそれぞれの地域の終わらない戦いの歴史を、被害者たちの「解放ではない解放」後と重ねて学ぶ講座です。
開催方法:ZOOMミーティングによるオンライン配信
※見逃した方のために後日配信を行います。期間は約1ヵ月(次回講座まで)となります。
参加費
学生;無料
一般;各回1000円、4回通し券3600円
寄付者;各回800円、4回通し券3000円
※2024年5月以降の寄付者の方には別途クーポンをお送りします。
クーポンの利用法については、クーポン送付の際にご説明します。寄付者の方でクーポンが届かない等の場合にはご連絡いただけたら幸いです。
お申込み
【全4回まとめ買い】
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【第1回 台湾 2025年5月11日(日)19:00~21:00】
台湾出身の経済学者・劉進慶氏は「アジアに「戦後」があったのか?」と問い、「戦後」という言葉は「日本人が勝手に遣って、勝手に独占しているだけ」だと喝破した。第二次大戦後に東西冷戦と国共内戦が結びつくなかで、台湾は世界でも稀な長期戒厳令の下で白色テロの暴力にさらされることになった。民主化が進展するなかで浮上した「慰安婦」問題をめぐる議論はなぜ紛糾したのか。その背景を紐解く。
講師;三澤真美恵(みさわ まみえ)さん
専門は台湾史・華語圏映画史。日本大学文理学部中国語中国文化学科教員。本講演に関連する論文に「日本過去三十年「慰安婦」問題研究回顧」『女學學志』49号(2021年12月)、「現代台湾「慰安婦」表象に関する一考察」『中国語中国文化』19号(2022年3月)など、単著に『「帝国」と「祖国」のはざま――植民地期台湾映画人の交渉と越境』(東京:岩波書店、2010年)などがある。
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【第2回 沖縄 6/15(日)19:00~21:00】
「戦後80年」。今年繰り返されるだろうこの言葉は、本土の人々と沖縄の人々では受け止めが異なる。記者として「戦後60年」「戦後70年」キャンペーンを取材し、今年ほど「戦前」という危機を感じたことはなかった。日本にある米軍基地の7割が沖縄にあり、さらに自衛隊も増強される中、沖縄の人々の生活には軍事を優先する仕組みが新たに作動しつつある。「戦後」の「復興」が新たな「戦前」につながってきた沖縄の現状を、聞き取られなかった人々の声を探して、お伝えしたい。
講師;謝花直美(じゃはな・なおみ)さん
1962年沖縄県生まれ。1990年沖縄タイムス記者として沖縄戦、戦後史、くらし報道に携わる。2010年から大阪大学大学院で学び2018年博士後期課程修了。2022年沖縄タイムス退社。2024年から琉球大学でジャーナリズム、沖縄戦と戦後史報道を教える。単著『戦後沖縄と復興の異音』(有志舎、2021)、『沈黙の記憶1948』(インパクト出版会、2022)、『証言沖縄「集団自決」』(岩波書店、2008)、共著『第5版観光コースでない沖縄』など。
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【第3回 中国 7/13(日)19:00~21:00】
キボタネ運営委員の山田泰史さんのインタビューを受けるかたちでやります。内容は、中国山西省盂県の農村で日本軍の性暴力被害に遭った女性たちからの聞きとり・現地調査で知ることとなった日本軍性暴力の実態と背景、日本軍撤退と中華人民共和国成立後も被害女性たちにとっては生涯続いた「終わらない戦争」のことです。それは、私にとって「戦後」とは何であったか、中国の抗日戦争勝利と「解放後」とは私の中でどう認識されてきたかを抜きにはお話しできないでしょう。
講師;石田米子(いしだ よねこ)さん
1935年東京生まれ。10歳の時「大日本帝国」崩壊。中国近現代史を研究、元岡山大学教員。1996年中国の日本軍性暴力被害者・万愛花さんと岡山で出会い、山西省盂県の被害の現地を訪れ、以後被害女性を中心として、家族、当時を知る村の人や占領された都市の人からの聞きとりを重ね、資料・文献に記録されない記憶に向き合う。1998~2005年「中国山西省性暴力被害者損害賠償請求訴訟」を共に闘う。『黄土の村の性暴力~大娘たちの戦争は終わらない』(創土社、2004)編著。山西省・明らかにする会共同代表。
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【第4回 朝鮮半島 8/10(日)19:00~21:00】
※日本軍「慰安婦」メモリアル・デー記念企画
平壌に生まれ日本軍「慰安婦」被害に遭った後、ソウルに戻った吉元玉ハルモニ。1950年に勃発した朝鮮戦争は、吉ハルモニの故郷への道を閉ざしてしまったが、名乗り出て活動する過程で2004年、ついに故郷の地を踏んだ。その旅に同行した尹美香は学生時代、韓国の民主化闘争の真っ只中にいた。「慰安所」からの「解放」後も、祖国の分断ゆえに故郷への思いを募らせた吉ハルモニと、自身の民主化闘争、その後の戦いの日々について語る。
講師;尹美香(ゆん みひゃん)さん
1983年、韓神大学入学。1990年、オーストラリア留学中に金学順ハルモニ提訴の記事を見て、残りの留学生活を投げうち、直ちに帰国して韓国挺身隊問題対策協議会の活動に飛び込んだ。民主化運動を闘った大学・大学院生時代、キーセン観光を知り、日本軍「慰安婦」問題に取り組んだ長きにわたる歳月、そして現在も、まさにやむことなき戦いの日々をおくってきた。
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主催/問い合わせ先 希望のたね基金(キボタネ)
Mail:info@kibotane.org
電話 080-3418-0609
URL:www.kibotane.org
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